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Happy-Go-Lucky Дневник

当ブログは2018年3月31日を以って完全終了(廃止)いたします!

2016年12月21日 新ブログ開設!


http://www.tamuratakuto.com/



五輪エンブレムについて思ったこと

第267回 平成28年(2016年)4月11日(月)

 昨年の盗作疑惑騒動からすったもんだして、ようやく最終段階まできましたね〜。2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会の公式エンブレム(紋章)です。

 

 大会組織委員会は8日、エンブレムの最終候補4作品を公表、この中から1作品を今月25日に最終決定する予定であることを発表しました。

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(YOMIURI ONLINEより)

 

 今日のブログは、昨年の騒動から今回の発表に至るまで、私がちょっと感じたことを4点書きたいと思います。

 

①4作品、どれもいい!どれでもいい!

 今回の公表を受けて、様々な人が批評しています。これがいい、これはダサい、など、毀誉褒貶が入り乱れてる感じですよね〜。

 

 私はどれがいいかというと…どれもいいです。というか、どれでもいいです。

 

 というと、私が五輪エンブレムに全く関心がない、というように取られてしまうかもしれませんが、私はロゴデザインとかが大好きなので、ものすごく関心があるんです。

 

 今回に限らず、いろんな新しい大会とか施設ができるたび、そのロゴマークやネーミングに賛否両論あるのは世の常。

 

 結局、人間って、新しいこと、慣れてないことに対しては、強烈な違和感、拒否感を感じる生き物だと思うんです。

 

 今回公表された4作品も、まだ発表されたばかりの段階で、美術的な批評はともかく、エンブレムとしてふさわしいかどうかの批評は難しいのではないか、と思います。

 

 「住めば都」ということわざがありますが、これは住む場所に限らず、あらゆる事柄に通じることだと思ってます。最初は違和感のあることでも、それが実際に使われ続けることで、人々の魂といったものが吹き込まれて、だんだんとしっくりくるものだと思うんです。

 

 それと、これを言うとグラフィック・デザイナーの方に「ふざけるな!」と怒られてしまうかもしれませんが、あくまでオリンピック・パラリンピックはスポーツ競技の大会であって、世界のデザイン博覧会とかではないですよね〜。

 

 今までの五輪エンブレムも、ほとんど印象ないでしょ?やっぱり、過去の五輪の話題といえば、競技そのものにスポットが当たるのは当然ですよね〜?

 

 昨年の騒動があって、必要以上に世間の耳目を引いてしまった感がありますけど、エンブレムって、大会の中ではそんな重要なファクター(要素)を占めてはいない、という感想を持っています。

 

②盗作疑惑さえなければ…なんだかんだ言って、佐野作品がいちばんいい!

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 こう言うと、奇をてらった逆張りの意見だ、と言われてしまうかもしれませんが、自分のピュアな心で見たら、昨年の佐野研二郎さんのエンブレム案がいちばんいいと思ってます。

 

 確かに、佐野さんがどんな弁明をしようと、形自体はベルギーの劇場のロゴや、展覧会の図録のデザインとほぼ一緒だと思いますが、色使いは黒をベースに金銀を配して、日の丸の赤が映えるものになっていて、ヘンな「ニッポン推し」みたいなのは感じないものの、日本的なデザインでもあって、改めてとてもいいと思ったんです。

 

 それに、最近のオリンピックのエンブレムは、なんと表現していいのかわからないんですが、いわゆる基本的な直線と曲線で構成される伝統的なグラフィック・デザインではなく、手書き的な、絵画的なデザインのものが多い、と思います(今回のC案のような感じ)。

 

 そういう意味では、佐野さんのエンブレム案は基本的な図形で構成されていて、近年の五輪エンブレムとは一線を画す、実直、正確、という日本人の気質も表していていい、とも感じたんです。

 

 ですので、改めて、盗作疑惑でボツになったのは、惜しかったな、と思ってます。

 

③「日本らしさ」って、「東京らしさ」って、いったい何?

 今回のエンブレムも、それぞれにコンセプトに「日本らしさ」というものが盛り込まれています。

 

 でも、今回に限らず、国際的なイベントが日本で開催されると、ことさら「日本らしさ」が強調される傾向がありますよね〜。

 

 もちろん、日本で行われるんだから、日本を強調するのは全く問題ないんですが、そもそも「日本らしさ」って何?ということは、いつも感じちゃうんです。

 

 それと、「日本らしさ」をコンセプトにするとき、なぜか江戸時代が基準になってることが多い気もしています。

 

 私も江戸カルチャーみたいなのは大好きで、いつまでも継承していってほしいな、と思ってますが、しかし、現代の日本は、江戸時代とはあらゆる制度、文化において、180度違った国になってると言っても過言でないと思います。

 

 大会組織委員会の公式サイトを見ると、今回の4作品のコンセプトにも「江戸時代に市松模様として広まった」(A案)「俵屋宗達の風神雷神図をモチーフに」(B案)「江戸時代に流行した朝顔」(D案)と、江戸時代が強調されています。

 

 でも考えてみると、「東京」って地名、明治維新でできた地名ですよね〜?つまり、東京って、まさに近現代の都市なんです。

 

 「東京」ができて140年くらい経ってるのに、「江戸」ではなく「東京」を象徴するものっていまだに何にも確立されていないのか!って思ってしまったんです(むろん、明治維新以降の日本は西洋化を旗印にしてたから、「日本らしさ」を求めると江戸に行ってしまうのは仕方ないかもしれませんね)。

 

④招致エンブレムはやっぱりいい!でも、桜の花は絶対におかしい!

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 昨年の騒動以降、オリンピック招致のときに使ったエンブレムがいい、という意見を、ネット上などでたくさん見ました。

 

 これは、当時東京藝術大学の学生だった島峰藍さんという方がデザインしたもので、桜の花びらがリースになっていて、ふんわりしたイメージの、日本人の優しさを表す、すごくいいデザインだと思います。

 

 でも、このエンブレムは、招致に協力する団体などに無償で提供されるなどしたため、権利関係で本番のエンブレムに転用はできないみたいなんです。

 

 それでも、今なお、このエンブレムがいい、という人がネット上には多くいます。

 

 今回公表のD案を見て気づいたんですが、今度の東京オリンピックの開催期間は7月24日〜8月9日、パラリンピックは8月25日〜9月6日です。その時期に東京で、あるいは日本国内で、桜が咲いてるとこって、ありますか?

 

 いやいや、それを言っちゃ、野暮ってもんだよあんた、桜は日本や日本人を象徴する花で、国花にもなってるじゃん、と言われてしまうかもしれませんが、「季節感」「四季感」と言うのも、日本人の大事なメンタリティですよね〜。

 

 そう考えると、朝顔って、その時期を象徴する最適な花だと思うんです。東京では各地で朝顔市が開かれますし、路地に入ると、民家の軒先に朝顔がたくさん咲いています。

 

 それに、夏休みといえば、朝顔の観察日記を書くのが日本人の原風景としてあり(私は1回も書いたことないんですが…^_^;)、朝顔をモチーフするは、グッドアイデアだと思ったんです。

 

 と、冒頭に「どれでもいい!」と書きながら、今回の4作品のコンセプトとしては、D案がいちばん好きです。

 

 でも、正直に言うと、D案のデザインはちょっと???って感じもあります。

 

 色使いがヘンなのか、なんか朝顔っぽく見えないんです。不謹慎ながら、最初見た時「毒きのこ?」って思っちゃったんです(^_^;)

 

 浅草寺のほおづき市とはちょっと日にちがズレますけど、もっと朝顔に忠実なデザインにして、横にほおづきも添えたようなデザインだったら最高だったかな、と個人的には感じました。