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Happy-Go-Lucky Дневник

当ブログは2018年3月31日を以って完全終了(廃止)いたします!

2016年12月21日 新ブログ開設!


http://www.tamuratakuto.com/



船橋オート廃止で考えたこと

第259回 平成28年(2016年)3月28日(月)

 昨日、一昨日と、船橋オートのことについて書きました。近年売上がジリ貧だった船橋オートは、今月17〜21日に行われた共同通信社杯プレミアムカップをもって65年の歴史に幕を閉じたのです。

 

 通常、船橋オートレース場の入場者数は1日平均1800人くらいだったそうですが、20日の日曜日には7500人、最終日の21日(振替休日)には1万3000人のお客さんが詰め掛けたそうです。新聞には「普段もこれくらい来てくれてたらね〜」という場内の食堂で働く従業員の声が紹介されていました。

 

 最終レースで優勝した選手会・船橋支部長も務める永井大介選手は、「最後に優勝できて本当に幸せ者。みんな家族みたいに温かい場所だったので、家に帰って来られなくなるみたいで本当に残念。ずっとここにいたい」とコメントしたそうです(朝日新聞・ちば首都圏版より)。

 

 昨日のブログでも書きましたが、私は今回初めてオートレース場に行きましたけれども、常連のお客さんと職員の方が挨拶したりフランクに話したりしたのを見て、家族的雰囲気というのはすごく感じました。船橋オートは、そうした往年のコアなファンに支えられていたんだと思います。

 

 でも、はっきり言って、新しいファン層の獲得に、県や市はしっかりやってたのか、といえば、すごく疑問に思うんです。

 

 私は京葉線沿線に住んで6年になりますが、船橋オートレース場自体は京葉線の車内からよく見えていたので知ってましたが、広告やチラシの類はほとんど見たことがありません。

 

 京葉線沿線には、プロ野球の千葉ロッテマリーンズやJリーグのジェフユナイテッド市原・千葉の本拠地があり、こちらはいろんな広報を行っているのに比べると、どんなレースをやってるのかとか、沿線住民はほとんど知らなかったと思います。もしかしたら、船橋にオートレース場があることすら知らない人もいたかも。

 

 京葉線沿線のレジャー案内でも、ディズニーリゾートを始め、幕張メッセ、葛西臨海水族園、夢の島植物園、ららぽーと、三井アウトレットパークなどはよく紹介されているのに、船橋オートが紹介されていたのは1度も目にしたことがありません。

 

 オートレースに限らず、プロスポーツやエンターテインメントビジネスは、往年のコアなファンと、新参の大衆ファンは車の両輪のようなものであって、どちらが欠けてもうまくいかないと思います。

 

 そういう意味では、船橋オートは、大衆ファンの獲得は完全に失敗していたと思います。

 

 でも、これは私の憶測ですが、もしかしたら県も市も、あえて船橋オートを廃止させたのではないか、とも勘ぐってしまいます。

 

 と言うのも、法律で賭博や宝くじは国や地方自治体以外主催できないので、船橋オートも千葉県や船橋市が主催してましたが、船橋オートレース場自体の所有者は株式会社よみうりランドで、土地の所有者は三井不動産なんです。

 

 また、近年周辺にはマンションが建ち、オートレース場のバイクの騒音の苦情もあったようです。

 

 さらに、近隣にはららぽーとやIKEAといったおしゃれな商業施設も立ち並ぶ中、県や市、あるいは三井不動産は「厄介払い」をしたくて、あえてオートレースの周知には積極的ではなかったのかな〜、何て思ってしまったのです。

 

👇京葉線の車内から撮った船橋オートレース場(中央奥)です。以前は車内からオートレース場の黄色い建物がよく見えたのですが、船橋オートの廃止が決まると、隣に巨大な物流施設が建設され(右側)、目立たなくなりました。工事フェンスには「三井不動産ロジスティックパークⅠ 2016年9月竣工(予定)」と書いてありました。「ロジスティックパークⅠ」ということは、「Ⅱ」も造るということであり、近隣でそれが建てられそうな場所は、オートレース場の跡地しかありません。線路の反対側にはららぽーとがあり、IKEA(左側)にも挟まれ、オートレース場だけポツンと取り残された昭和、って感じがしました。

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 ネットには、廃止が決まってから署名活動をしているような選手会も対応が遅すぎる、という批判的な意見も上がってましたが、選手たちに廃止の責任を求めるのはちょっと酷だと思います。

 

 もちろん、選手会は運営に全く無関心でいい、ということにはならないでしょうが、あくまで選手はレースを戦うのが仕事であって、やっぱりプロモーターである競技団体や県や市がなんとかすべきだったのでは、と思います。

 

 船橋オートの最終日、挨拶に立った森田健作知事や船橋市の松戸徹市長には、ファンから「帰れ」や「廃止を撤回しろ」という怒号が浴びせられたそうです。

 

 このニュースだけ聞くと、「これだから、ギャンブルやる奴は…」と思ってしまいそうですが、でも、なかには泣きながら帰れコールをしていたファンもいたそうで、家族的雰囲気を知る私は、ファンを責める気持ちにはなれません。

 

 でも、知事や市長だって、行政の全体を考えなければなりません。いくら長年のファンがいるからといって、収益が上がらない事業に税金を費やしていいのか、と考えるのは当然です。

 

 これも全てはオートレースの売上が落ちているのが悪いのです。売上が上がらない事業を撤退したり、他の商業施設を作ったりするのは、自由主義経済では当然のこと。

 

 でも現状のままでは、船橋オートに限らず、他の地方公営競技も廃止の道を辿ってしまいます(千葉県内では、千葉競輪の廃止も決定しています)。そこで、私が考える公営競技復活案は明日のブログで。