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Happy-Go-Lucky Дневник

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2016年12月21日 新ブログ開設!


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「新語・流行語大賞に対する批判」について毎年思うこと

平成27年(2015年)12月6日(日)

 私が毎年年末の風物詩として楽しみにしているのが「ユーキャン 新語・流行語大賞」です。

 

  もちろん、「今年はどんな言葉が選ばれるかな〜」というのも楽しみなのですが、選ばれた翌日からネットやテレビ・ラジオ・雑誌等で始まる批判合戦も、年末の風物詩として楽しみにしているんです(^w^)

 

 数年来の「新語・流行語大賞に対する批判ウォッチャー」の私からすると、毎年おんなじ論点の批判ばかりで、そろそろ飽きてしまっているんですが、今年もネットやラジオ(現在テレビを持っていないので、テレビでの状況はわかりません)でいくつもの批判を見聞きしました。

 

 今年の年間大賞は「爆買い」と「トリプルスリー」でした。

 

 とくに「トリプルスリー」には???と思う人が多かったようです。

 

 「トリプルスリー」とは、プロ野球で、打率3割以上・ホームラン30本以上・盗塁30個以上のシーズン成績を残すことを指す言葉です。

 

 これは、打撃の確実性とパワー、足の速さを兼ね備えていないと達成できない記録で、昨年までで日本のプロ野球の長い歴史の中でもたったの8人しか記録していないのですが、今年はなんと、東京ヤクルトスワローズの山田哲人選手と福岡ソフトバンクホークスの柳田悠岐選手の2人が達成、1シーズンで2選手が達成したのは65年ぶりの快挙でした。

 

 ですので、プロ野球ファンの間では相当の盛り上がりを見せ、確実に流行語だったはずですが、野球に興味がない方にとっては???となるのは当然だと思います。

 

 それでも、昭和の時代なら、国民(とくに男性)にとって野球は関心を持つべきものだ、といったおかしな風潮があって、異論も出なかったと思いますが、さすがに野球のナショナル・パスタイム(国民的娯楽)としての地位が急速に低下している昨今、これが新語・流行語、といわれても、ピンとこない人が多いのは納得いきます(大の野球好きとしては、一抹の寂しさもありますが…)。

 

 「新語・流行語大賞」に対する批判は、だいたい次の4点に集約されます。

 

 1つは、「誰が使ってるんだよ〜」「1回も言ったことない」といった、流行してない言葉が選ばれているという批判です。

 

 でも、今年の「トリプルスリー」はともかく、近年は結構納得いく選考がされているんじゃないか、と個人的には思ってます。

 

 以前は、誰も知らなかった、わけのわからない政治家の言葉が、必ずトップテン入りしていましたが、みんなが批判しすぎたためか、最近はかなり保守的な選考で、無難で面白味がなくなったなー、と個人的には思っています。

 

 2つ目は、「なんでコイツが審査員に入ってるんだよ〜」「コイツらに流行がわかるんかよー」といった、審査員に対する批判です。

 

 審査員が適切な人選かどうかは私には判断できないのですが、しかし、インターネットが普及してからその傾向はさらに強まったと思うのですが、どんなことにも自分たちが関与し、当事者にならないと気が済まない、という人が増えたのではないか、という感じはしています。

 

 最近は、コンテスト形式のテレビのお笑い番組がたくさんありますが、ネットなどの意見を見ていると、ベテラン芸人や参加している芸人同士、あるいは選ばれたお客さんだけで選考することに対する批判が根強くあって、インターネット投票や視聴者投票を支持する声が多いように思います。

 

 つまり、現代の一般消費者は、一部の人たちだけで作られる、お仕着せの文化コンテンツをただ与えられるだけ、ということに強烈な拒否反応を示す人が多いのではないのかな、と思うんです。

 

 同じ年末の風物詩として日本漢字能力検定協会が主催する「今年の漢字」があります。

 

 個人的にはこちらの方が「ん!?」と思うことが多いのですが、「新語・流行語大賞」よりも批判が少ないのは、一般公募による投票第1位の漢字を選出する、という”国民参加型”の方法がとられているためだと思うのです。

 

 3つ目は、「結局、表彰式に出てくる人の言葉が選ばれてんだよ」「こんなの宣伝のための賞なのだから、毎年いちいちニュースで取り上げて話題にするのはおかしい」といった、運営サイドに対する批判です。

 

 でも、表彰式うんぬんは、違うでしょう。今年も「爆買い」で表彰されたのは、家電量販店・ラオックスの中国人社長でしたが、厳密に言えば「爆売り」してた側で、「爆買い」の代表者ではないでしょう。表彰者は結構強引に選ばれることが多いから、それに合わせて大賞、ということはないと思います。

 

 また、宣伝のため…というのも、ちょっと違うと思います。もちろん、「現代用語の基礎知識」を発行する自由国民社や通信教育大手のユーキャンのキャンペーン企画の賞であるのは間違いありません。

 

 でも、この賞は1984年から続いていて、今年で32回目。いくら宣伝のためとはいえ、これだけ長く継続的に行われている賞は、十分社会的に権威がある賞と言っていいと思います。もともと「ギネス世界記録」だってアイルランドのビールメーカー、「ミシュランガイド」はフランスのタイヤメーカーが始めた企画なんですから。

 

 4つ目は、賞に対する批判というよりも、社会学的な考察と言えますが、そもそも人々の興味・関心が分散、多様化している現代において、流行語を選定することに無理があるのではないか、という意見です。

 

 これは私も賛同します。今年の「トリプルスリー」に対する批判はまさにこの点から来ていると思うのですが、多くの国民が関心を持ってるジャンルを見極めるのは本当に難しいことだと思います。

 

 今年トップテン入りした「安心してください、穿いてますよ」は、お笑い芸人のとにかく明るい安村さんのネタの言葉です。昨年の大賞には日本エレキテル連合の「ダメよ〜、ダメダメ」が選ばれましたので、「安心してください、穿いてますよ」が今年大賞に選ばれなかったことを疑問視する声もありました。

 

 私は彼のネタを「R-1ぐらんぷり」などで見て面白いな〜、と思っていましたが、4月以降テレビ無しライフに入りましたので、ネットで「今テレビでブレイク中」みたいのはよく見聞きしたものの、「流行ってた」のかどうかは、私個人はよくわかりませんでした。むしろ、ラジオをよく聞くようになって、「ワイドFM」って言葉をよく聞いたなー、と思ったのですが、トップテンどころかノミネートすらされていませんでした。

 

 このように、流行語の体感は、その人のライフスタイルや興味・関心にすごく左右されますので、社会人なら誰でも押さえておくべき政治や経済の用語、あるいは世間を揺るがす大事件・大事故に関する言葉じゃないと、流行語として国民の多くが一体となって体感できないのではないかと思うんです。

 

 でも、この賞の名称は「新語・流行語大賞」。主催者も世間一般の人も「流行語」という部分にとらわれすぎて、「新語」という部分がおろそかにされている気がするんです。

 

 私は、前々から、今までなかった言葉で、新しい概念や現象を説明するために新しくできた言葉を、「新語部門」として選出してもいいと思ってるんです。

 

 私はその点から、今年トップテン入りはしてませんでしたが、「マイナンバー」や「おにぎらず」あたりを今年の「新語」大賞に推したいと思っています。

 

 最後に「新語・流行語大賞批判」の番外編。あるラジオパーソナリティーの方が、「『爆買い』って、流行語じゃなくて現象だよな〜」と言ってました。ここまでくると「批判のための批判」になってしまいます。言うまでもなく、「爆買い」は現象を言葉化したものです。口に出したり、書いたりできるものは全部「言葉」なんだけどな〜、とラジオを聴きながら心の中でツッコんでしまいました(^_^;)